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地方ビジネス成功の秘訣:コンセプトは広く・言葉は狭くが正解

こんにちは。
LeadClover社労士事務所の清永です。

地方で個人事業や小さな会社を経営されていて、こんな悩みはありませんか?

「ターゲットを絞った方がいいと聞くけど、地方だとお客様が少なくなりそうで不安…」

「都市部の成功事例を真似してみたけど、なかなか結果が出ない…」

実は、地方ビジネスには地方ならではの集客戦略があります。

今回は、地方集客コンサルタントとして多くの事業者様をサポートしてきた経験から、地方ビジネス成功の核心となる「コンセプトは広く・言葉は狭く」という考え方について詳しく解説します。

なぜ地方ではターゲットを絞りすぎてはいけないのか?

人口の違いが集客戦略を変える

地方と都市部の最大の違いは、なんといっても人口の差です。

東京都の人口は約1,400万人ですが、地方の県では100万人を下回るところも少なくありません。

この差は、ビジネスにとって決定的な影響を与えます。

具体例で見る「絞りすぎ」の危険性

例えば、以下のようなターゲティングをしたらどうなるでしょうか?

【NGケース1】年代で絞りすぎる

  • 「20代女性限定のエステサロン」
  • 人口10万人の地方都市の20代女性は約5,000人
  • その中でエステに興味がある人は?さらに経済的余裕がある人は?

【NGケース2】性別で絞りすぎる

  • 「女性専用フィットネスジム」
  • 女性の半分としても、年齢や生活スタイルでさらに絞られる
  • 結果的に極少数のターゲットしか残らない

【NGケース3】商品・サービスで絞りすぎる

  • 「辛口カレー専門店」
  • カレー好き → 辛いもの好き → 辛口カレー好き
  • 3段階で絞り込まれ、母数が激減

このように、地方では絞りすぎることでお客様の絶対数が足りなくなるリスクが高いのです。

都市部と地方の戦略の違い

都市部の場合

人口が多いため、細かくターゲットを絞っても十分な顧客数を確保できます。

例:東京で「頭痛専門整体院」を開業

  • 東京都の人口:約1,400万人
  • 頭痛に悩む人の割合を5%と仮定すると約70万人
  • その中の1%でも7,000人の潜在顧客

地方の場合

同じ戦略では顧客数が圧倒的に不足します。

例:人口10万人の地方都市で「頭痛専門整体院」を開業

  • 人口:10万人
  • 頭痛に悩む人:約5,000人
  • その中の1%では50人の潜在顧客

この差は歴然ですね。

「コンセプトは広く・言葉は狭く」の実践方法

では、具体的にどのように実践すればよいのでしょうか?

コンセプト設計:広く捉える

整体院の例

  • NG:「頭痛専門整体院」
  • OK:「痛みや不調を改善する整体院」

飲食店の例

  • NG:「辛口カレー専門店」
  • OK:「美味しい料理を提供するレストラン」

美容室の例

  • NG:「20代女性専用サロン」
  • OK:「お客様一人ひとりに合わせた美容サロン」

言葉・キャッチフレーズ:狭く伝える

コンセプト自体は広く設定しつつも、実際にお客様に伝える際の言葉やキャッチフレーズは、特定のお客様を意識して作ります。

整体院の実例

コンセプト:「痛みや不調を改善する整体院」

キャッチフレーズ例:

  • 「デスクワークで肩が重い方へ」
  • 「子育て中の腰痛でお悩みのママさんへ」
  • 「スポーツでの膝の不調を改善したい方へ」

飲食店の実例

コンセプト:「美味しい料理を提供するレストラン」

キャッチフレーズ例:

  • 「仕事帰りにホッと一息つけるお店」
  • 「家族みんなで楽しめるファミリーレストラン」
  • 「記念日を特別に演出するディナー」

なぜこの方法が効果的なのか?

1. 顧客の間口を狭めない

コンセプトを広く設定することで、様々なニーズを持つお客様を受け入れることができます。

2. 個別のお客様に刺さるメッセージ

一方で、具体的な言葉やキャッチフレーズでは特定のお客様の心に響くメッセージを作ることができます。

3. 競合との差別化

「専門店」として名乗らないことで、より多くのお客様にアプローチできる一方、伝え方の工夫で差別化も図れます。

実践時の注意点

1. 一貫性を保つ

コンセプトとキャッチフレーズに矛盾がないよう注意しましょう。

2. ターゲットに合わせた媒体選択

若い世代にはSNS、年配の方には新聞広告など、伝える媒体も使い分けることが重要です。

3. 定期的な見直し

地方の市場は変化します。定期的にコンセプトとキャッチフレーズの効果を検証し、必要に応じて調整しましょう。

成功事例:地方の小さな会社が実践した結果

A社(従業員5名の清掃会社)の事例

変更前

  • コンセプト:「オフィス清掃専門」
  • 結果:月間の問い合わせ2件程度

変更後

  • コンセプト:「お客様の環境を清潔に保つ清掃サービス」
  • キャッチフレーズ:
    • 「忙しい店舗経営者の方へ」
    • 「アパート・マンションオーナー様へ」
    • 「高齢者施設の清掃でお困りの方へ」
  • 結果:月間の問い合わせ15件に増加

このように、コンセプトを広げることで対象となるお客様が増え、一方でキャッチフレーズを具体的にすることで、それぞれのお客様に響くメッセージを作ることができました。

よくある質問と回答

Q1. 「何でも屋さん」になってしまいませんか?

A1. コンセプト設計時に、自社の強みや提供価値を明確にしておけば問題ありません。

「何でもやります」ではなく「お客様の○○という課題を解決します」という軸を持つことが重要です。

Q2. 専門性が伝わらないのでは?

A2. 専門性は実際のサービス提供で示すものです。

キャッチフレーズや事例紹介で具体的な専門性をアピールできます。

Q3. 競合との差別化はどうすれば?

A3. サービスの内容、接客の質、価格設定、アフターフォローなど、様々な要素で差別化を図れます。

コンセプトを広くすることで、むしろ差別化のポイントが見つけやすくなることもあります。

まとめ:地方ビジネス成功のカギ

地方でのビジネス成功には、都市部とは異なる戦略が必要です。

重要なポイント

  1. コンセプトは広く設定:顧客の母数を確保する
  2. 言葉は狭く伝える:特定のお客様の心に響くメッセージを作る
  3. バランスが重要:絞りすぎず、かといって曖昧すぎない絶妙なバランス
  4. 継続的な改善:効果を測定し、必要に応じて調整する

この「コンセプトは広く・言葉は狭く」という考え方は、一見矛盾しているように思えますが、地方ビジネスにとっては非常に有効な戦略です。

最初は難しく感じるかもしれませんが、お客様の声を聞きながら少しずつ調整していけば、必ず効果が実感できるはずです。

地方だからこそできる、お客様との距離の近さを活かしながら、この戦略を実践してみてください。

きっと、今までとは違った集客の成果を感じていただけると思います。


参考情報

  • 総務省統計局「人口推計」
  • 中小企業庁「小規模企業白書」
  • 地域経済分析システム(RESAS)
清永 仁
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