こんにちは。
LeadClover社労士事務所の清永です。
個人事業主や小規模企業の経営者の皆さん、こんな悩みはありませんか?
「集客しているのに、なかなか成約に結びつかない」
「競合が多くて価格競争に巻き込まれてしまう」
「地方だからお客様の絶対数が少ない」
実は、多くの事業者が見落としている重要なポイントがあります。
それは「そのうち客」へのアプローチです。
今回は、地方集客コンサルタントとして多くの小規模事業者をサポートしてきた経験から、成約率を劇的に改善する「そのうち客戦略」について詳しく解説していきます。
顧客を2つのタイプに分けて考える重要性
今すぐ客とそのうち客の基本概念
お客様は大きく分けて2つのタイプに分類できます。
今すぐ客
- 購買意欲が高く、すぐに商品・サービスを購入する可能性がある顧客
- 明確なニーズを自覚しており、解決策を積極的に探している
- 比較検討段階にあり、決断までの期間が短い
そのうち客
- 現時点では購買意欲がそれほど高くないが、将来的に購入する可能性がある顧客
- 潜在的なニーズは持っているが、まだ自覚していない、または緊急性を感じていない
- 問題意識はあるものの、具体的な行動に移すまでに時間がかかる
従来のアプローチの問題点
多くの事業者は「今すぐ客」にばかり焦点を当てがちです。確かに今すぐ客は成果が出やすく、短期的な売上向上には効果的です。
しかし、ここに大きな落とし穴があります。
- 競合が多い(レッドオーシャン) 今すぐ客を狙う事業者は多く、激しい競争にさらされる
- 価格競争に陥りやすい 差別化が難しく、最終的には価格で勝負することになりがち
- 市場規模の限界 今すぐ客の数は限られており、特に地方では絶対数が少ない
そのうち客にアプローチするメリット
競合が少ないブルーオーシャン市場
そのうち客を対象とした戦略は、多くの競合が見落としているブルーオーシャン市場です。
具体例:税理士事務所の場合
- 今すぐ客:「確定申告の時期で税理士を探している」
- そのうち客:「個人事業主として独立したばかりで、税理士の必要性は感じているが、まだ具体的に探していない」
後者にアプローチする税理士は少ないため、競争が激しくありません。
圧倒的に多い顧客数
市場規模の比較
- 今すぐ客:市場全体の約5-10%
- そのうち客:市場全体の約60-70%
つまり、そのうち客の市場は今すぐ客の6-7倍の規模があるのです。
地方事業者にとって特に有効
地方では絶対的な人口が少ないため、今すぐ客だけを狙っていては事業の成長に限界があります。
そのうち客まで対象を広げることで、大幅な市場拡大が可能になります。
地方美容院の成功事例
ある地方の美容院では、「今度カットしたい」と考えている潜在顧客に対して、ヘアケア情報やスタイリング方法を定期的に発信。
結果として、3ヶ月後の予約が2倍に増加しました。
そのうち客を今すぐ客に変える「顧客教育」の重要性
なぜ顧客教育が必要なのか
そのうち客に対していきなり「商品はいかがですか?」とアプローチしても成果は期待できません。
なぜなら、彼らはまだ「今すぐ必要」という状態ではないからです。
そこで必要になるのが顧客教育です。
これは、お客様に価値を提供しながら、徐々に購買意欲を高めていくプロセスです。
効果的な顧客教育の流れ
ステップ1:問題の認識 お客様に潜在的な問題があることを気づかせる
ステップ2:解決策の提示 問題を解決する方法があることを教える
ステップ3:信頼関係の構築 継続的な価値提供を通じて信頼を獲得する
ステップ4:購買行動の促進 「今が最適なタイミング」だと感じてもらう
実践的な顧客教育の手法
メルマガ・公式LINEの活用例
多くの成功事例では、メルマガや公式LINEを使った継続的なコミュニケーションが効果を発揮しています。
登録直後の集中アプローチ
- 1日目:登録お礼+自己紹介
- 2日目:業界の課題について解説
- 3日目:解決策の概要を紹介
- 4日目:お客様の成功事例
- 5日目:よくある質問への回答
- 6日目:特別オファーの案内
- 7日目:次のステップの提案
この7日間集中アプローチで、そのうち客の多くが今すぐ客に変化します。
具体的な実装戦略
1. コンテンツマーケティングによる集客
ブログ記事の活用 業界の専門知識を活かした有益なコンテンツを継続的に発信します。
効果的なブログテーマ例(税理士事務所の場合)
- 「個人事業主が知っておくべき節税対策5選」
- 「確定申告で失敗しがちなポイントと対策」
- 「開業時に必要な手続きの完全ガイド」
これらのコンテンツは検索エンジンからの集客にも効果的で、そのうち客が自然に集まってきます。
2. SNSを活用した関係構築
Facebook・Instagram活用法
- 日常業務の様子を発信
- お客様との成功体験をストーリー形式で紹介
- 業界の最新情報をわかりやすく解説
3. ウェビナー・セミナーの開催
オンラインセミナーの効果
そのうち客は学習意欲が高い傾向があります。無料のオンラインセミナーは非常に効果的な集客手法です。
成功するセミナーテーマの選び方
- お客様の関心が高い話題
- 実践的で具体的な内容
- 参加のハードルが低いもの
導線設計の重要ポイント
見込み客リストの構築
リードマグネット(無料オファー)の活用
- チェックリスト
- テンプレート
- 無料相談
- 限定資料のダウンロード
フォローアップシステムの構築
自動化ツールの活用
- メール配信システム
- LINE公式アカウント
- CRM(顧客管理システム)
これらのツールを使って、一度接点を持った見込み客を継続的にフォローアップします。
成功事例:地方コンサルタントの実践例
背景 とある地方の経営コンサルタント(従業員3名)が、そのうち客戦略を導入した事例をご紹介します。
従来のアプローチの課題
- 既存顧客からの紹介に依存
- 新規開拓が思うように進まない
- 競合との価格競争に巻き込まれる
そのうち客戦略の実装
ステップ1:コンテンツ作成 週2回のブログ更新で、中小企業経営に関する有益な情報を発信
ステップ2:メルマガ登録の仕組み構築 ブログ読者をメルマガに誘導するための「経営改善チェックリスト」を作成
ステップ3:継続的なフォローアップ メルマガ登録者に対して、週1回のメール配信と月1回の無料オンラインセミナーを実施
結果
- 6ヶ月でメルマガ登録者が500名に増加
- 成約率が従来の2.5倍に向上
- 平均単価も20%アップ
そのうち客戦略を始めるべき事業者の特徴
以下のような状況にある事業者には、特にそのうち客戦略をおすすめします。
1. 現在の顧客層で限界を感じている場合
よくある状況
- 既存顧客の年齢層が高く、将来性に不安がある
- ニッチな市場で顧客数の伸びが期待できない
- 地域密着型で商圏拡大が難しい
そのうち客戦略の効果
新しい顧客層にアプローチすることで、事業の成長可能性が広がります。
2. 競合が多く価格競争に苦労している場合
レッドオーシャンから抜け出す方法 そのうち客市場は競合が少ないため、価格以外の価値で勝負できます。
3. アプローチする顧客層を広げたい場合
事業拡大のチャンス そのうち客まで対象に含めることで、対象市場が大幅に拡大します。
実装時の注意点とコツ
よくある失敗パターン
1. 短期的な結果を求めすぎる そのうち客戦略は中長期的な取り組みです。最低でも3-6ヶ月は継続する必要があります。
2. 一方的な情報発信になる お客様との双方向コミュニケーションを心がけましょう。
3. 質より量を重視してしまう 大量の見込み客より、質の高い見込み客を育成することが重要です。
成功のコツ
継続性の確保
- コンテンツ作成のルーティン化
- 自動化できる部分は積極的に活用
- 無理のないペースで長期継続
価値提供の徹底
- 常にお客様の立場に立って考える
- 売り込み色を薄くし、教育・サポートに重点を置く
- 専門知識を惜しみなく共有する
まとめ:そのうち客戦略で成約率を大幅改善
地方の個人事業主や小規模企業にとって、そのうち客戦略は成長の鍵となる重要な戦略です。
主なメリットの再確認
- 競合の少ないブルーオーシャン市場での勝負
- 圧倒的に多い顧客数へのアプローチ
- 継続的な関係構築による安定した売上基盤
成功のための3つのステップ
- 見込み客の集客:有益なコンテンツで潜在顧客を引き寄せる
- 顧客教育:継続的な価値提供で信頼関係を構築
- 成約へ誘導:適切なタイミングで具体的なオファーを提示
導線(仕組み)の構築には時間と労力が必要ですが、一度完成すれば長期的に安定した集客と売上向上が期待できます。
今すぐ客だけでなく、そのうち客にもアプローチすることで、あなたのビジネスは新たな成長ステージに進むことができるでしょう。
まずは小さな一歩から始めて、継続的に改善を重ねていくことが成功の秘訣です。